草木便り 令和4年弥生16日

梅の楊貴妃とひなあられが満開になる頃、出世稲荷脇の山茱萸(さんしゅゆ)もしたたかに満開。当社境内の山茱萸は本来の樹形とはかなり違います。普通なら根元からてっぺんにかけての幹に枝をたくさん伸ばして天を目指すからイメージとしては図のような形になります。ところが、当社境内の山茱萸はキノコ型です。これには境内ならではの理由があります。九月の例大祭や毎月1日の骨董市など、多くの出店がある境内では、この山茱萸だけでなく、梅も露店の設営に邪魔にならないよう下枝をまめに伐ります。そして上を目指す枝は手入れができなくなるためカットし、横向きの枝を残します。かくして山茱萸は幹から枝を伸ばすのを諦め、キノコ型で生きることになってしまいました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください