草木便り 弥生20日

今年もヒメスミレがもう咲いていました。境内の外灯の土台に貼りつくように。石灯籠の足元や楠木の根の端にもあります。スミレ属は種を遠くへはじき飛ばして仲間を増やしますが、境内は玉砂利が敷き詰められている上に人や車が通ります。硬く押し固められた所に種は入り込めません。たとえ発芽できてもすぐに潰されてしまいます。だから、人や車に潰されず、土が硬くならない石やコンクリートの縁でたくましく花を咲かせます。小型のスミレになったのは、潰されないように、見つからないように進化した結果かもしれません。

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

梅便り 弥生20日

一番遅咲きの梅の続報です。接近して観察しました。小粒の花はしわがあって椀型になるからか花弁が離れています。雄しべは他の梅に比べると短いほうです。ピンク色の入り方がチーク(頬紅)を思わせます。花弁の筋の部分はピンクが濃いようです。もう少し成長して安定した時に、どんな花をつけているか楽しみです。

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

梅便り 弥生18日

彼岸入りして暖かくなりましたね。こんなにも地球の気候変動が異常になってきていても、「暑さ寒さも彼岸まで」。3月と9月の彼岸は先祖の霊を偲ぶ期間であり、そして季節の節目を知らせてくれる期間でもあります。やはり日本の古き良き季節の言葉は基準となりますね。

昨年までは紅梅の楊貴妃が最も遅咲きでしたが、今年は神楽殿北側にデビューさせた実生の梅が一番遅く咲きました。親木は豊後ですが、いろいろな花粉が付いたらしく花は小さ目で真っ直ぐ開かず、しわがあって、ピンクと白が少し絞りのようになっています。まだ若木ですから、もう少し成長しないと性格が安定しません。それまで命名は待ちましょう。id-279055117

草木便り 弥生8日

当社の梅は概ねキノコ型です。秋の大祭には100店ほどの夜店が出るため下枝は払います。素人である我々が手入れをするため上に伸びる枝は伐ります。するとキノコ型になっていきます。稲荷社脇の山茱萸(サンシュユ)も、本来は幹の根元からたくさんの枝を出し、通常なら外観はロウソクの炎の形みたいになりますが、梅同様に手入れするためキノコ型になっています。秋祭りで夜店の屋根が当たれば、かわいそうだけど枝を伐ります。
ミズキ科の山茱萸は秋にグミのような赤い実をつけます。これで作った果実酒は薬効があるとされていますが、決して美味しいとは言えません。美味しくないです。花は今が盛期で、よくよく見るとなんともコミカルな形です。この時期は

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

しばしお稲荷さんは梅と山茱萸を左右に見ながらお和みいただきます。

梅便り 弥生8日

いよいよ楊貴妃が見頃になってきました。梅から桜へのバトンタッチも間近です。とは言っても当社の境内には小さな富士桜が1本だけです。神社境内に桜はつきものだと勘違いしている人も多いようで、来週あたりから会社のリクレーション部宴会総務課花見場所取り係新人さんが問い合わせてくることでしょう。「花見できますかー?」 「梅は終わりましたが、もしかして桜ですか?」(と、わかってて言う) 「え? 桜、無いんですか?」 「はい、うちの境内には桜はありません。」 というやりとり、これも当社の年中行事かもしれません。新人さん頑張れ!!

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

梅便り 弥生5日

雛祭りの節句が過ぎて、だいぶ暖かな日が多くなりましたね。花粉もピークで困りますが、晩には冷え込むこともありますから着る物にも悩みますね、
桜前線の情報が聞こえるようになると、境内の梅もいよいよ終盤です。旧社殿の東側では豊後が賑やかに満開を迎え、遅咲きの楊貴妃が咲き始めています。

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE