梅便り 睦月16日

小梅(結衣)、塒出錦(とやでにしき)が開きました。桜の開花宣言が一株に5輪という決まりがあるようですから、もう少しというところですね。小梅を結衣(ゆい)と命名したのは私です。甲州最小など小梅を調査しましたが、やはり実生だから交雑種になっていて同定できませんでしたから。実が小さいだけでなく、花弁が尖っているのも小梅の特徴です。毎年たくさん結実するので梅干しにしています。

塒出錦は花梅です。実もできますが花梨の渋さより強烈で、梅干しや梅酒には不向きです。もし柿渋と共通なら干し柿のようにすれば甘くなるのかもしれないと思いつつ、甘いものが苦手な私はチャレンジに至っていません。楕円形の実が結実すると二つがくっついているのが多く、私は仲良し梅とも呼んでいます。
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日待ち梅続報

開花を待ちきれず、メジロが枝を渡るようになりました。3.11の震災から5年になろうとしています。復興支援のために作った「日待ち梅」の販売も継続して4年半です。新年に入ってからも大勢の方にお買い求めいただきました。本当にありがとうございます。3.11以降も国内では各所で自然災害が起こっていますが、東北の復興はまだまだです。あれから何回か神社関係の参拝旅行などで岩手や宮城・福島へ赴きましたが、津波で何もなくなった海岸部の景色が当然のことながら新しい建物が並んでいるのを見るにつけて、長い営みの歴史も一変させられてしまったというもの悲しさが感じられます。微力ですが気持ちの中で風化させずに関わっていきたいと思います。
境内の梅は次々にちらほらとほころびはじめています。日待ち梅が紫外線を浴びて変色すると早咲きの鹿児島紅の赤に近いですね。id-249370999id-249370245

梅便り 睦月9日

松が明けてようやく冬らしい寒さが訪れてきたようですが、ツタバウンランやランタナが外で枯れずに花をつけているのはやはり普通とは言えませんね。
境内の梅も冬至梅系の白梅が数輪開きました。去年より2週間ほど早い開花です。早咲きの紅梅「鹿児島紅」もほころび始めそうです。id-246080750id-246080813

七草、どんと焼き

暖かい穏やかな新年を迎え、皆様どのような心持でお過ごしでしたでしょうか。賑やかだった境内もようやく落ち着いて参りましたが、松が明けましたので、今日は外したお飾りなどを持参する方々が大勢いらっしゃいました。当社のどんと焼きはここ半世紀以上
14日に行なっています。何故14日なのかは定かではありません。どんと焼きは本来、外した正月飾りを焚き上げる行事でしたが、今では寺社で受けたおふだや御守りも一緒に燃やすようになりました。そもそも民間行事であって神社行事ではありませんでしたから、今でも地域によっては田んぼや空き地などにお飾りを集めて自治体単位で行っているところが多いです。当社のある原町田1丁目も以前は境内ではなく道端で行っていましたが、交通量が増え、アスファルトになったため止む無く境内で行うようになりました。集められるお飾りや熊手など、近年は燃やせない素材の割合が増してきて、分別に手間がかかるようになっています。焼いた団子がビニール臭いのでは「風邪をひかない」というゲン担ぎも何だか体に悪い様な気がしますから、持ち寄る方々に出来る限り協力を求めた上で更に分別をしています。

昨日七草粥をいただきましたが、七草は旧暦の正月7日が本来の日ですから、新暦の1月7日に当てはめるのはいささか無理があります。それはつまり七草のスズナ(かぶ)やスズシロ(大根)はあるとしても、ゴギョウ(ははこぐさ)やハコベラ(はこべ)、ホトケノザ(コオニタビラコ)などは1月初旬では出ていないかと思われます。但し、皮肉にも今年は暖冬で、もしかしたら野山で採取できたかもしれません。大抵都市部では七草セットをスーパーで購入しますから、関係のない事と言われればそれまでですが。奇しくも旧暦1月7日は新暦のバレンタインデーですね。それまでに七草を自分で採取してみるのも面白いかもしれません。くれぐれもホトケノザがコオニタビラコの新芽だということは覚えておきましょう。ヒメオドリコソウのように立ち上がって1年中見られるホトケノザとは別種ですので。
境内の梅が見頃を迎えるのも今年は半月ほど早そうですが、それまでは蝋梅で楽しんでいようと思います。穏やかな1年であれと祈りながら。id-244979663

梅便り1/19

既に1月も後半。1年の24分の1が経過したと考えると何だかがっかりした気分にもなりますが、その分だけ暖かい春は着実に近づいてきていると気持ちを切り替えてまいりましょう。
今年の梅便りのリポートで、脚立を肩にかけて境内をウロウロ。すると今までにない展開が。参宮橋から鳥居に降りる階段脇の苗木とも言えそうな小さな梅が今年の一番花でした。品種はおそらく小梅でしょうか。少し花弁の先が尖っています。もう少し成長してみないと確定できませんね。旧社殿前の飛梅の樹勢も良好のようで、蕾をたくさんつけています。20150119_105336 20150119_105937

節分までが年頭

節分は古来より年4回あります。その中で春を待ちわびる人々の心情からか、2月3日の節分だけがクローズアップされています。節分はすなわち節目です。よって翌日が立春。「年頭のご挨拶」の年頭とは元旦から節分までを示しています。
さて、男女にはそれぞれ厄年があり、これは決して占い的なものではなく、男女の一生の中での身体的な健康状態や心情の波といった太古からのデータによって定められてきたものです。ですから、決して妖怪まがいの悪霊や単純に「厄」といった禍々しいものが憑りつくわけでもありません。では厄祓いの理由は、そんな年廻りに該当している自分を自覚して、神様の前で気持ちを引き締めさせていただき、心身ともに無理をせずに落ち着いた日常生活に努めるよう約束をするものではないでしょうか。ですから、厄年の祓いは年頭とされる期間、なるべく早めに受けて、1年間の健康や安全を祈願するのが良いとされています。同時にそれを成就させるために自分自身も節制し道徳的に過ごしていくことを神様に報告し、約束することも大切です。

当社の節分祭は2月3日の午後1時、2時30分、4時に年男と年女による豆まき行事を行います。社殿でお祓いを受けた年男年女が撒く豆には福があります。中には当たりクジが入っていて米や醤油、サラダ油や、生活雑貨が当たりますが、入っていなくても拾った福豆には御利益があるとされていますから、大切に体に取り込みましょう。病は気からと言いますから、身体に福豆が入ってきたら、インフルエンザの菌も少しおじけずくかもしれませんね。

平成26年大晦日 師走の大はらへと茅の輪神事斎行

平成26年も終わろうとしています。小保方さんや佐村河内氏、野々村議員の号泣会見など残念なニュースや、2月の大雪、広島の豪雨、御嶽山の噴火、さらにはアメリカ全土の寒波など、自然災害も多かったように思います。また、アルカイダに続きイスラム国の脅威など、日本というお国柄、どうして宗教で悲惨な殺戮にまで及ぶのか理解し難いことも起こっています。
穏やかな新年を迎えて、どうか世界中の人々が幸せに暮らすことのできる地球になるよう祈るばかりです。
本日、5時より師走の大はらへと茅の輪神事が厳粛に斎行されました。
100名近くの方々の参列のもと、社殿で大祓詞が奏上され、静かに茅の輪をくぐり、人型を燃やし、燃え上がる炎に1年の感謝と来たる平成27年の多幸を祈りました。
火の粉舞う空には明るい月。この時期には珍しく南風。日本海側に大雪を降らせている低気圧に流れ込む風です。どうか来年は災害の少ない1年でありますよう。IMG_1211IMG_1232IMG_1245IMG_1243