「花」カテゴリーアーカイブ
梅便り 睦月23日
梅便り 睦月16日
小梅(結衣)、塒出錦(とやでにしき)が開きました。桜の開花宣言が一株に5輪という決まりがあるようですから、もう少しというところですね。小梅を結衣(ゆい)と命名したのは私です。甲州最小など小梅を調査しましたが、やはり実生だから交雑種になっていて同定できませんでしたから。実が小さいだけでなく、花弁が尖っているのも小梅の特徴です。毎年たくさん結実するので梅干しにしています。
塒出錦は花梅です。実もできますが花梨の渋さより強烈で、梅干しや梅酒には不向きです。もし柿渋と共通なら干し柿のようにすれば甘くなるのかもしれないと思いつつ、甘いものが苦手な私はチャレンジに至っていません。楕円形の実が結実すると二つがくっついているのが多く、私は仲良し梅とも呼んでいます。
日待ち梅続報
開花を待ちきれず、メジロが枝を渡るようになりました。3.11の震災から5年になろうとしています。復興支援のために作った「日待ち梅」の販売も継続して4年半です。新年に入ってからも大勢の方にお買い求めいただきました。本当にありがとうございます。3.11以降も国内では各所で自然災害が起こっていますが、東北の復興はまだまだです。あれから何回か神社関係の参拝旅行などで岩手や宮城・福島へ赴きましたが、津波で何もなくなった海岸部の景色が当然のことながら新しい建物が並んでいるのを見るにつけて、長い営みの歴史も一変させられてしまったというもの悲しさが感じられます。微力ですが気持ちの中で風化させずに関わっていきたいと思います。
境内の梅は次々にちらほらとほころびはじめています。日待ち梅が紫外線を浴びて変色すると早咲きの鹿児島紅の赤に近いですね。
梅便り 睦月11日
梅便り 睦月9日
七草、どんと焼き
暖かい穏やかな新年を迎え、皆様どのような心持でお過ごしでしたでしょうか。賑やかだった境内もようやく落ち着いて参りましたが、松が明けましたので、今日は外したお飾りなどを持参する方々が大勢いらっしゃいました。当社のどんと焼きはここ半世紀以上
14日に行なっています。何故14日なのかは定かではありません。どんと焼きは本来、外した正月飾りを焚き上げる行事でしたが、今では寺社で受けたおふだや御守りも一緒に燃やすようになりました。そもそも民間行事であって神社行事ではありませんでしたから、今でも地域によっては田んぼや空き地などにお飾りを集めて自治体単位で行っているところが多いです。当社のある原町田1丁目も以前は境内ではなく道端で行っていましたが、交通量が増え、アスファルトになったため止む無く境内で行うようになりました。集められるお飾りや熊手など、近年は燃やせない素材の割合が増してきて、分別に手間がかかるようになっています。焼いた団子がビニール臭いのでは「風邪をひかない」というゲン担ぎも何だか体に悪い様な気がしますから、持ち寄る方々に出来る限り協力を求めた上で更に分別をしています。
昨日七草粥をいただきましたが、七草は旧暦の正月7日が本来の日ですから、新暦の1月7日に当てはめるのはいささか無理があります。それはつまり七草のスズナ(かぶ)やスズシロ(大根)はあるとしても、ゴギョウ(ははこぐさ)やハコベラ(はこべ)、ホトケノザ(コオニタビラコ)などは1月初旬では出ていないかと思われます。但し、皮肉にも今年は暖冬で、もしかしたら野山で採取できたかもしれません。大抵都市部では七草セットをスーパーで購入しますから、関係のない事と言われればそれまでですが。奇しくも旧暦1月7日は新暦のバレンタインデーですね。それまでに七草を自分で採取してみるのも面白いかもしれません。くれぐれもホトケノザがコオニタビラコの新芽だということは覚えておきましょう。ヒメオドリコソウのように立ち上がって1年中見られるホトケノザとは別種ですので。
境内の梅が見頃を迎えるのも今年は半月ほど早そうですが、それまでは蝋梅で楽しんでいようと思います。穏やかな1年であれと祈りながら。