梅便り 平成29年丁酉歳睦月19日

蠟梅は概ね例年通り咲いていますが、梅は季節の変化に敏感なようです。当社には10種類ほどの梅がありますが、今年は1月初旬の温かさで開花が2週間近く早まってしまっています。蠟梅と梅の花が咲き揃うのは初めてではないでしょうか。
当社には2種類の「思いのまま」があります。一つは鳥居脇にあり、まだ植えて数年です。これは市販されている思いのままという品種で、花は八重で一輪すべてが紅梅や白梅だったり、白梅の花弁が一部だけ赤かったりと、色のさしかたが様々です。この梅は遅咲きで、2月初旬頃に咲くと思います。
もう1株は植えて数十年を経て老木になりつつある思いのままで当社の故実による命名です。近隣の信仰者より奉納された時には紅白に咲き分けていましたので、この梅をオリジナルの絵馬にデザインしました。ところが、奉納者が高齢になり参拝もままならなくなるにつれ、不思議なことに咲き分けの色が次第に薄くなっていきました。今は当時の咲き分けの名残が少し観られるくらいです。わずかな色合いの違いがわかるでしょうか。

蠟梅

思いのまま(故実)

梅便り 平成29丁酉歳睦月17日

北からの大寒波と南岸低気圧の影響で日本各地は大雪に見舞われていますが、町田市は関東でも南寄りで、降雪の気配は感じられません。例年なら境内の梅がほころぶまで蠟梅が繋いでいますが、今年は蝋梅と梅の開花が揃ってしまったようです。小梅と蝶の羽重ねも一番花が開き、金子稲荷社の脇は唯一白梅の加賀と紅梅の鹿児島紅の枝が重なっていて、早くも紅白の花が新年の挨拶を交わしているようです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

梅便り 平成29年丁酉歳睦月8日

遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。
松が明け、ようやく境内も落ち着きを取り戻しつつありますが、あいにくの冷たい雨が降り始め、明日の成人式に出掛ける新成人やご家族は天候の回復を望まれていることでしょう。
今年も大勢のご参拝がおいでになり、元旦よりあわただしく過ごすうちに、暖冬で早めに開き始めていた梅たちを眺める余裕もありませんでした。師走の終わりに開いた梅を含め早くも5本の梅がちらほらと花をほころばせていました。脚立に上り雨にうたれながら撮影したきた春の使者たちです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

梅便り 28年12月30日

七五三が落ち着くと瞬く間に年の瀬になるように感じます。今年も残すところ明日一日だけ。明日の午後5時から斎行される師走おおはらへと茅の輪神事の準備も万全です。今日は総代さんたちが三が日用の特設賽銭箱の組み立てを奉仕してくれました。
ちょうど昨年の暮れに当社の梅が早咲きしてしまいタウン誌に報じられましたが、今年はお隣の菅原神社の紅梅が早咲きして報じられていました。当社の梅は背丈が1メートル足らずで鳥居前の階段の傍らでひっそりとたたずんでいます。勿論今年も早咲きでしたが、去年よりも花の数が多いのが気にかかります。地球の環境がますます変わって来ているのではないでしょうか。手放しでおめでたいとも言っていられないのかもしれませんね。

地球が、世界が、日本が、そして皆様の生活が、より良いものになりますよう祈念申し上げます。どうか皆様良いお年をお迎えください。

草木便り 卯月17日

東北の震災からまる5年が過ぎ、もどかしいほどに復興は進んでいません。支援のために販売している日待ち梅もあとわずか。完売したら残りの30万円を陸前高田市に送ろうと考えていましたが、やはりまる5年を迎えた3月は好調に売れましたが、それもなかなか長続きせず、とりあえず20万円を送金しようと思います。

当社では次なる支援を模索中でした。国内でも続けている人が少ない「馬搬(ばはん)」という職種があります。岩手県で切られた間伐材を単純なものに加工して販売しようかと思案しておりました。ところが、今度は熊本で大地震。日本は自然災害のテンポが早過ぎます。日待ち梅は東北のためのものですから継続しますが、熊本へも心が向かうのは仕方のないことです。ハード面の東北の復興状況はまだ3割程度。故郷から離れて戻れない人は20万人。すぐに熊本へ心をチェンジすることなんてできませんよね。

明け方からの強風と雨は台風並みでした。菊桃が盛期でしたが花弁はかなり叩き落されています。自然は情け無用です。

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

梅便り 弥生26日

東京でも染井吉野の開花が始まり、とうとうバトンタッチになりました。辛うじて今年も楊貴妃が持ち堪えていますが、渡る風が枝を揺らすたびに花吹雪を舞わせるます。今度は淡い新緑を愛でてあげましょう。id-282677097

草木便り 弥生20日

今年もヒメスミレがもう咲いていました。境内の外灯の土台に貼りつくように。石灯籠の足元や楠木の根の端にもあります。スミレ属は種を遠くへはじき飛ばして仲間を増やしますが、境内は玉砂利が敷き詰められている上に人や車が通ります。硬く押し固められた所に種は入り込めません。たとえ発芽できてもすぐに潰されてしまいます。だから、人や車に潰されず、土が硬くならない石やコンクリートの縁でたくましく花を咲かせます。小型のスミレになったのは、潰されないように、見つからないように進化した結果かもしれません。

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

梅便り 弥生20日

一番遅咲きの梅の続報です。接近して観察しました。小粒の花はしわがあって椀型になるからか花弁が離れています。雄しべは他の梅に比べると短いほうです。ピンク色の入り方がチーク(頬紅)を思わせます。花弁の筋の部分はピンクが濃いようです。もう少し成長して安定した時に、どんな花をつけているか楽しみです。

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

草木便り 弥生18日

1株だけの花梨は駐車場と玉垣の間にひっそりあります。春の新芽と蕾がほとんど同時に出てきます。id-279059298

梅便り 弥生18日

彼岸入りして暖かくなりましたね。こんなにも地球の気候変動が異常になってきていても、「暑さ寒さも彼岸まで」。3月と9月の彼岸は先祖の霊を偲ぶ期間であり、そして季節の節目を知らせてくれる期間でもあります。やはり日本の古き良き季節の言葉は基準となりますね。

昨年までは紅梅の楊貴妃が最も遅咲きでしたが、今年は神楽殿北側にデビューさせた実生の梅が一番遅く咲きました。親木は豊後ですが、いろいろな花粉が付いたらしく花は小さ目で真っ直ぐ開かず、しわがあって、ピンクと白が少し絞りのようになっています。まだ若木ですから、もう少し成長しないと性格が安定しません。それまで命名は待ちましょう。id-279055117