東京ではようやく新規感染者数も500を下回るようになり、当社の自粛態勢も緩和する方向で検討が始まっています。ただしワクチン接種の動向や気の緩みによる次の波を考えると、なんとも不確実な終息への歩みで、慌てず騒がず慎重にというところでしょうか。
境内の梅が順次見頃を迎えようとしています。思いのままや白加賀に遅れて、蝶の羽重ねもちらほら開花しています。赤い八重咲きでひときわ目立つ鹿児島紅は、去年大きくなりすぎた幹をばっさり抓めたので、今年は花が少ししかついていないのが残念です。
「花」カテゴリーアーカイブ
梅便り 令和3年如月2日
梅便り 令和3年睦月19日
梅便り 令和3年睦月18日
梅便り 令和二年師走二十五日終い天神
令和二年秋季例大祭当日
コロナ禍の今年、様々な行事や社務が縮小され、本日斎行される例大祭式典も参列者は氏子総代と正副祭典委員長のみ。本来なら60名余りが参列する式典もソーシャルディスタンスぎりぎりの11名です。例年なら狭い境内に100店がひしめき、迷子が出るほどの混雑になりますが、今年はいつもの静かな境内です。そして明日の神幸祭(神輿巡幸)もできず、各町内会は神酒所を設けません。
夜店もなく神輿も出ないとなれば「お祭は無い」と思われてしまうのは残念です。お祭は年に一度の御祭神のお祝いの日です。式典は粛々と斎行されます。境内で準備する店のざわめきもなく、静かに斎行されますが、式の進行、神饌物はいつも通りです。ただし私が奏上する祝詞は少し違います。例大祭の祭詞にコロナウイルス終息の祈願詞が追加されます。
いざ本番の日を迎えると、余りの静けさにわかっていても夢のように感じてしまいます。当社の例大祭は彼岸中、いつものように境内には彼岸花があちこちに咲き誇ります。それもまた、大賑わいの祭となれば、神輿を見物しようと玉垣に詰め寄る人垣に少なからずつぶされたりしますが、今年は安心して満開になろうとしています。皮肉なものです。秋雨に濡れる萩がゆれています。当社祭礼の名物「雨の天神様」だけは健在なようです。
梅便り 令和2年4月8日
見えないウイルスのために異例の事態に突入しています。当社でも東京都神社庁の指示を受け、日々の日供祭と清掃以外は一切停止となりました。ワクチンや特効薬ができない限りはこの状況が続くのでしょう。
人類の危機など関係なく、草木は春を迎えて花を咲かせ、新芽を吹き出しています。いつもと違ってそれらに違和感を感じてしまうのは、「人間が地球の中心」という意識が、少なからず私にもあるからでしょう。草木は季節に呼応してひたむきに生きているだけです。いつもと変わらず、いや、多少人間の仕業による環境の悪化や気候変動を迷惑に感じながら、淡々と生きています。梅もかわいらしい果実を膨らませています。写真は青軸系緑咢の月影と小梅の結衣です。不要不急の外出を控えて気晴らしに散歩をするかたが増えていますから、この機会に草木に興味を持たれる方も増えるのではないでしょうか。室内で変わらない景色を眺めて終息を待つよりも、日々変化していく草木を見て時をかせぐ方がよいかと思います。